BEFORE YOU PLAY

この記事で分かること

  • 5つの打法を名前だけでなく、返す球と目的の違いで理解する
  • 固定コースから始め、打つ・戻る・次の球を見る流れを練習する
  • ミスが増えたら一度に直さず、球出しと移動の条件を一段戻す

まずは相手が打ちやすい球を返すところから。ラリーに慣れてきたら、低い球を返す、回転をかけて打つ、速い球を受ける、と少しずつできることを増やしていきましょう。

この記事では、フォア・バックのラリー、ツッツキ、ドライブ、ブロックを紹介します。**全部を一度に覚えなくても大丈夫です。**今困っている球の返し方から読んでみてください。

01まずは、ゆっくり同じ場所へ返してみる

フォームの細かい形で悩む前に、落ち着いて球を打てる速さから始めましょう。

  • 同じ相手、同じコース、無理のない速さで始める
  • 1回の練習では課題を一つに絞る
  • 入った本数だけでなく、同じ姿勢へ戻れたかを記録する
  • 痛みが出る動きは続けず、指導者や専門家へ相談する

動きにくさや痛みがあるときは無理をせず、コーチへ相談してください。動画とまったく同じ形にしようと頑張りすぎなくても大丈夫です。

025つの基本技術と、最初に練習すること

シェークハンドラケットを持つプレイヤー。最初は同じコースの返球を記録する
シェークハンドラケットを持つプレイヤー。最初は同じコースの返球を記録する
技術練習する役割最初に記録すること
フォア利き手側の基本ラリー同じコースへ続いた本数
バック身体の正面・反対側を返す大振りせず続いた本数
ツッツキ下回転の短い・低いボールを返すネットを越え台に収まった割合
ドライブ前進回転を使って攻撃する強さより同じ弧線で入った割合
ブロック相手の速いボールを利用して返す構えへ戻れた割合

何本続いたかだけでなく、前より楽に返せた場面にも目を向けてみましょう。

031. フォアハンド

まず練習するのは、強いドライブではなく「フォア打ち」と呼ばれる基本ラリーです。右利きの例では左足を少し前に置き、軽く膝を曲げて構えます。腕だけを大きく後ろへ引かず、腰の小さな回転と一緒にラケットを準備し、体の斜め前で球を捉えます。基本動作はバタフライの右利き向け解説、左利きは左利き向け解説で確認できます。

編集部が勧める最初の課題は、「相手が同じ場所から返せる強さで送る」ことです。力いっぱい打って相手が毎回取りに走る状態では、狙う場所と強さの比較ができません。自分の台でバウンドしてから打つまでの余裕がなくなるなら、いったん速度を落としてもらいます。

最初は相手にフォア側へゆっくり送ってもらい、次を確認します。

  • ボールを身体より極端に後ろで打っていないか
  • 打ったあとに姿勢が崩れたままになっていないか
  • 強く打つほどミスが増えるなら、速度を戻せるか

何本続いたかを数えながら、相手と同じテンポで返せる感覚をつかんでいきましょう。

042. バックハンド

ここではシェークハンドの基本的なバック打ちを入口にします。体の前にラケットを動かす空間を作り、胸の近くへ小さく引いてから前方へ送り出します。ひじを脇へ押し付けたり、手首だけで強くはじいたりせず、体の正面で球を捉える感覚を確かめます。構えと振り方はメーカーのバックハンドロング解説が参考になります。

球が体へ詰まって空振りするなら、ラケットを速く動かす前に、球と体の間に空間を作れているかを確認します。返球の方向が毎回変わるなら、手首の動きを小さくし、一定の場所へ軽く送る練習へ戻します。一つずつ試しても打ちにくいときは、コーチに動きを見てもらいましょう。

次に、フォア1本・バック1本のようにゆっくり切り替えます。打球そのものだけでなく、次のボールへ向けて中央へ戻れたかを見ます。

053. ツッツキ

ツッツキは、主に下回転のボールに対して使う返球です。ラケット面と当てる位置は、相手の回転量やボールの高さで変わります。「必ず薄くこする」など一つの感覚だけに固定せず、最初は指導者に回転を分けて出してもらうと比較しやすくなります。

  • ネットへ落ちるなら、面と打球位置を確認する
  • オーバーするなら、力・面・相手の回転を一つずつ見直す
  • 短く返す練習と長く深く返す練習を分ける

064. ドライブ

ドライブは前進回転をかける攻撃技術です。速いボールを打つことだけが目的ではありません。まず一定の球を出してもらい、同じ弧線で台へ収められる強さを探します。

下回転に対するドライブと、上回転のラリーで使うドライブでは条件が違います。相手のボールを混ぜず、どちらを練習しているか明確にしてください。

基本のフォアドライブでは、台に近づきすぎず振れる空間を確保し、低い位置から斜め上へラケットを動かして回転をかける感覚を学びます。腕だけを力ませず、体の回転と重心移動を使い、打った後は次の構えへ戻します。バタフライのフォアハンドドライブ解説では、この準備から戻りまでを写真で確認できます。

最初の練習では、相手に一定の球を出してもらい、1球ごとに止まって構えを作り直して構いません。無理に連打して崩れるより、同じ球を同じ場所へ返すことを先に確かめます。「入らないからもっと強く振る」ではなく、ネットなら高さ、オーバーなら長さという結果を分け、指導者に球質と動作を一緒に見てもらいましょう。

075. ブロック

ブロックは、相手のドライブなどの勢いを利用して返す技術です。最初は相手に同じコース・同じ程度の強さで打ってもらい、ラケット面を大きく動かさずに返せる位置を探します。

返球後にラケットが下がり続ける、身体が起き上がるなど次球へ遅れる原因も記録します。入ったかどうかと同じくらい、構えへ戻れたかを確認します。

085技術を支える足の動き(フットワーク)

球出しマシンを使った練習。コースを増やす前に戻りを確認する
球出しマシンを使った練習。コースを増やす前に戻りを確認する

どの技術でも、球に合わせて足を運び、窮屈にならない打点を作ることが土台です。フォアでは体の斜め前、基本のバックでは正面付近という違いがあります。遠い球へ腕だけを伸ばし続けると、返せても姿勢が崩れて次の準備が遅れがちです。足の動きも、速さより移動幅を絞って練習します。

  • 構え:足を肩幅より少し広くとり、膝を軽く曲げ、かかとを軽く浮かせる
  • 打ったら、次のボールが来る前に元の構えへ戻る
  • 左右の移動は足を交差させず、両足を送るサイドステップから始める
  • 浅い・深いボールには半歩の調整を意識する

チェックするのは「入ったか」よりも、打球後に構えへ戻れた割合です。ラリーが続かなくなるとき、原因が打ち方ではなく戻りの遅れにあることは珍しくありません。

相手がいない日は、ボールを打たずに「移動して、振って、戻る」を繰り返すシャドープレーでも足の動きは確認できます。強度を上げたい場合は、床のラインをまたぐ反復や、多球練習(卓球マシン)で左右に散らしたボールを追う方法があります。

09フォアとバックをつなぐ「2コース」の練習例

フォアだけ、バックだけなら続くのに、交互になると間に合わない。そんなときは、いきなり速く足を動かすより、次の球が来る前に構えを作れているかを見ます。まずは同じ場所でゆっくり打ち、余裕が出てきたら左右の切り替えに進んでみましょう。

1. まず同じ場所で準備を確認する

相手には、フォア側の狭い範囲へゆっくり送ってもらいます。5球打ったら止め、最後の球を打った姿勢のまま固まっていないかを確認します。次はバック側で同じことをします。ここで球が大きく散るなら、まだコースを増やさず、相手が同じ場所へ返しやすい強さに落とします。

2. 行き先が分かる交互打ちへ進む

「フォア、バック、フォア、バック」と順序を決め、移動幅を小さくします。狙いは連続回数を競うことではなく、打った後に次の準備へ移ることです。バックに来てから慌てるなら、フォアを打った後の戻りを観察します。球を追うだけになったら一度止め、送球の間隔を広げてもらいましょう。

見えたミス次のセットで変える条件
フォアからバックへの切り替えだけ遅れる移動幅を狭め、フォアを打った後の構えを見る
体は届くが、球が毎回長くなる速さを抑え、同じ打点で軽く返す練習へ戻る
後半だけ足が止まる連続時間を短くして休憩し、同じ条件で比べる

3. 順番の変化は最後に加える

交互打ちに慣れてから、相手にフォア2本・バック1本などの変化を頼みます。コース、速さ、回転を同時に変えると、何に反応できなかったか分かりにくくなります。まずはコースの順序だけを変え、ほかの条件を保ってください。

相手の球出しが安定しない日は、練習が成立しない原因を自分のフォームだけに求めないことも大切です。お互いが続けられる速さで、球出し役と練習役を交代します。細かいラケット角度や体の使い方は、球質を見られる指導者へ相談すると確認しやすくなります。

10何から練習するか迷ったら

1回の練習で一つに取り組めば十分です。難しいところは、同じメニューを繰り返してみてください。

  1. フォアとバックを別々に一定コースで行う
  2. フォア・バックを交互に切り替える
  3. 下回転の返球としてツッツキを加える
  4. 一定の下回転または上回転に対してドライブを練習する
  5. 一定のドライブに対してブロックを練習する
  6. 最後に2種類だけを組み合わせる

相手がいない日は、ボールを打たずに移動とスイングを確認するシャドープレーもできます。一人でできる卓球練習では、場所と安全を含めて方法を比較しています。

111回の練習記録

記録項目記入例
今日の技術バックハンド
条件相手からバックへゆっくり送球
できたこと同じテンポで続く回数が増えた
崩れた場面強く打とうとすると上体が起きた
次回試す一つ速度を落として戻りを確認する

5技術を一度に完成させるのではなく、同じ条件で一つずつ記録することが改善点の発見につながります。伸び悩んだときの記録の見直し方は上達が止まったときの7つの確認も参考にしてください。

12技術を選ぶときの考え方

練習時間が短い日は、5技術をすべて触る必要はありません。次の対人練習で困る場面を一つ選び、その場面に関係する技術を一つだけ練習します。たとえば、相手の下回転を返せないなら、強いドライブを増やす前に、ツッツキでボールを台へ収める条件を作ります。

技術名は同じでも、相手の回転、ボールの高さ、距離、コースが変われば難しさも変わります。「フォアができた」とまとめず、「ゆっくりしたボールをフォア側へ送ってもらうと10球中7球続いた」のように条件を残してください。

13練習相手へ頼むときの伝え方

「バックへ10球、同じ高さで送ってください」「速さは上げず、入った本数を数えたいです」のように、場所・球質・本数を伝えます。相手に毎回違う球を出してもらうと実戦的にはなりますが、最初の比較が難しくなります。固定練習のあとに、球質やコースを一つだけ変える順番が記録しやすい方法です。

14最初に使う15用語を場面で覚える

用語を暗記してから打つ必要はありません。練習中に指導者や相手と条件を共有するため、分からない言葉が出たときに表へ戻ります。

場面用語この記事での意味
打ち方フォア、バック利き手側と身体正面・反対側の基本返球
回転への返球ツッツキ主に下回転へ使う返球
攻撃ドライブ前進回転を使う攻撃技術
相手の攻撃を返すブロック相手の勢いを利用する返球
回転上回転、下回転、横回転ボールの回転方向を共有する言葉
コースクロス、ストレート、ミドル対角、直線、身体付近の狙い
試合開始サービス、レシーブ最初の打球と、その返球
試合進行ラリー、ゲーム、マッチ打球の往復、得点単位、試合全体

用語は施設や指導者によって言い換えられる場合があります。「ミドルはどの位置を指していますか」のように、その練習での意味を確認してください。

153ヶ月の練習で、少しずつできることを増やす

ラリーの流れを整理した黒板。4週ごとに同じ条件で振り返る
ラリーの流れを整理した黒板。4週ごとに同じ条件で振り返る

3ヶ月ほどの練習計画を立てるなら、次の表を目安にしてみてください。難しい週は急いで次へ進まず、もう一度同じ練習をして大丈夫です。

期間主な条件記録すること
1〜4週フォアとバックを別々に1コース続いた本数、構えへ戻れた本数
5〜8週フォア・バック2択とツッツキ判断に遅れたコース、ネット・オーバー
9〜12週サービス開始でドライブまたはブロック最初の3球で崩れた場面

各期間の最後に、最初と同じ10球を行います。結果が安定しなければ、予定どおり次へ進む必要はありません。球速を下げる、コースを一つへ戻す、指導者へ記録を見せる、のどれか一つを選びます。

あわせて読みたい: 一人でできる卓球練習 / 伸び悩みを抜ける7つの確認 / ラケットの選び方

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よくある質問

Q. 卓球初心者は何から練習すればよいですか?

まずはフォアとバックを別々に、同じ場所へゆっくり返す練習から始めましょう。慣れてきたら左右の切り替えやツッツキへ進みます。教室に通っている方は、コーチと相談しながら今の自分に合う順番で練習してください。

Q. フォアハンドは何球続けば合格ですか?

最初は「前より少し続いた」で十分です。相手の球の速さや回転でも難しさは変わるので、同じような球で前回の自分と比べてみましょう。打った後に構えへ戻れたことも、小さな前進です。

Q. フットワークはボールなしでも練習できますか?

周囲の安全を確保できれば、ボールを使わないシャドープレーで移動、スイング、構えへ戻る流れを確認できます。速さや回数より、滑らない床と十分な空間を確認し、痛みが出たら中止してください。

VERIFICATION

参考にした情報

メーカーの基本技術解説を参考に、練習の始め方とつまずきやすい場面をまとめました。練習計画は目安です。できるようになったところを確かめながら進めてください。

確認した情報源

記事の作り方や情報の確かめ方は編集方針をご覧ください。

KEEP PLAYING

次に打つ日を
ひとつ決めよう。

気になったことを一つ、次の練習で試してみませんか。