BEFORE YOU PLAY

この記事で分かること

  • ルールに沿うトスを先に確認し、回転・長さ・コースを分けて練習する
  • 一人練習はネットと集球環境を整え、動画で動作と着地点を見直す
  • 対人練習で返球を確認し、サーブから3球目までをつなげる

サーブは、練習相手がいない日にも取り組みやすい技術です。まずはネットを張った台で、同じ場所へ入れることから始めましょう。スマートフォンで撮影すると、打っている最中には気づきにくいトスやフォームも見直せます。

この記事では、基本ルール、回転や長さの違い、一人練習の準備、動画を見るポイントを紹介します。慣れてきたら、相手が返した後の3球目まで考えて練習してみましょう。

01最初に覚えておきたいサーブの5つのルール

サーブは開いた手のひらからほぼ垂直にトスを上げるところから始まる
サーブは開いた手のひらからほぼ垂直にトスを上げるところから始まる

日本卓球協会のルールをもとに、動作の順番に沿って見てみましょう。大会では最新の規則と審判の指示を優先してください。

  1. 静止したフリーハンドの、開いた手のひらにボールを置く
  2. 回転を与えず、ボールをほぼ垂直に16cm以上投げ上げる
  3. ボールが落下している途中で打つ
  4. トスから打球まで、ボールを相手から隠さない
  5. シングルスでは自分のコート、次に相手コートへバウンドさせる

サービス開始から打つまで、ボールは台の高さより上かつエンドラインの後方に置きます。トスしたらフリーハンドをボールとネットの間から外します。ダブルスでは、自分側と相手側の右半面へ対角に入れる条件も加わります。詳しい得点進行は卓球のルール完全ガイドで確認できます。

02一人でもできるサーブ練習の準備

ネットを張った卓球台。サーブの高さと着地点を確かめるため、実戦と同じ状態を作る
ネットを張った卓球台。サーブの高さと着地点を確かめるため、実戦と同じ状態を作る

一人練習でも、ネットを張った卓球台を用意してから始めます。ネットがない状態では、ネットを越える高さ、最初のバウンド、相手コートでの長さを実戦と同じ条件で確認できません。利用前にネットの緩みや支柱の傾きを見て、施設備品は管理者の案内どおりに取り付けます。

用意するものは次の5点です。

用意するもの使い方
卓球台とネットネットを正しく張り、実戦と同じ条件で打つ
同じ種類のボール20球前後球ごとの差を増やさず、20球を一まとまりで数える
ボールかご・回収用ケース台の下や通路へ転がったボールをこまめに回収する
スマートフォンと固定具手で持たず、安全な場所へ固定してフォームを撮る
メモまたは記録アプリ入球、ネット、オーバー、長短を分けて残す

ビデオは横から撮影する

最初の撮影は、体の横から台の端、ネット、トスの最高点が入る構図にします。手のひらから投げ上げる動作やフリーハンドを外すタイミングを見直すためです。次に斜め後方から撮ると、自分側と相手側の着地点、狙った半面へ入ったかを確かめられます。相手からボールが見えるかどうかは、相手側からも見てもらいましょう。

  1. スマートフォンを三脚などで固定し、5球だけ試し撮りする
  2. 手のひらからトスの最高点まで画面内に入っているか確認する
  3. 横から10球、斜め後方から10球を撮る
  4. 動画を止めながら、気になる動作、ネット、オーバー、着地点を記録する
  5. 次の20球では直す点を一つだけ決める

撮影機材はプレー領域や通路へ置かず、周囲の人が映る場合は同意を得ます。撮影禁止の施設では無理に撮らず、練習相手や指導者へ動作の確認を頼みます。きれいに撮ることより、自分が気になっている動きが見えることを大切にしてください。

03撮った動画を「3つの場面」に分けて見る

撮った動画は、まずトスと打つ位置だけ見返してみましょう。相手からボールが見えるかは自分の映像だけでは分かりにくいので、コーチや審判経験者にも見てもらうと安心です。

打つ前:準備とトスを比べる

成功した球と失敗した球を1本ずつ選び、手のひらで球を静止させた場面から見ます。トスの位置が毎回大きくずれるなら、ラケットの振り方より先に投げ上げ方を見直します。画面上の長さだけで規定の高さを満たしたと判定せず、撮影の遠近や角度による見え方の違いにも注意してください。

当たる瞬間:一つだけ観察する

「ラケットに当たる位置」「体と球の距離」「打った後の構え」のうち一つに絞ります。すべてを直そうとすると、次の10球で何を変えたか分からなくなるためです。映像がぼやけて接触が見えない場合は、そこから強い回転の有無を推定せず、明るさや撮影位置を見直します。撮影は施設の許可を取り、ほかの利用者が映り込まない位置にしてください。

打った後:球の長さと戻りを見る

着地点を映せる位置から、短くするつもりの球がどこで跳ねたかを確認します。ネットを越えたことと、狙った長さになったことは別です。また、打った後に球を眺めたままになっていないかも見ます。一人練習でも返球が来るつもりで構えを戻すと、次の対人練習で比較する項目ができます。

メモは「短い球10本中、狙った範囲は4本。長くなった球はトスが前へずれたように見える。次はトス位置だけ確かめる」といった形で十分です。数字はメモの例です。動画で気づいたことを、次の練習で一つ試してみましょう。

04まず20球、狙った場所へ出してみる

手のひらに載せた卓球ボール。サービス前はボールを静止させる
手のひらに載せた卓球ボール。サービス前はボールを静止させる

新しい回転を覚える前に、まずは台へ入れるつもりで20球出してみましょう。入った数を数えながら、トスや打つ位置で気になったことも別にメモします。自分では分からない動きは、動画を見せてコーチや審判経験者へ聞いてみてください。

記録する項目数え方
台へ入った自分側、相手側の順にバウンドした球数。動作の確認は別に記録する
ネット・オーバー結果を分けて数える
狙った半面へ入ったフォア側かバック側を事前に決める
相手側で2回バウンドした相手が触らず見送って確認する
動作に迷いがあったトス、フリーハンド、隠れのどれかをメモする

「20球中15球入った」と残しておけば、次の練習と比べられます。台に入るようになったら、トスやボールの見え方も見直しながら、狙う場所を少しずつ絞っていきましょう。

05サーブを回転・長さ・コースに分ける

サーブは、回転・長さ・コースに分けて考えると練習しやすくなります。一度に全部変えず、今日は長さ、次は回転、というように一つずつ試してみましょう。

要素例練習時の確認
回転下回転、横回転、上回転、回転を抑えた球同じ相手に受けてもらい、返球の方向を記録する
長さ相手側で2回バウンドが見込める球、エンドライン近くまで届く球相手が触らず、2回目の位置を見る
コースフォア側、中央、バック側台上へ目印を置かず、半面単位で数える

まず「同じ回転で長さを2種類」、次に「同じ長さで回転を2種類」の順に分けると、何を変えたか説明できます。コースまで増やすのは、その2種類が正しい動作で安定してからです。

06下回転と回転を抑えた球を比較する

下回転はボールの下側をこする打ち方、回転を抑えた球は当て方を変えて回転量を少なくする打ち方として練習できます。回転の違いは、自分の振り方だけでなく、バウンドや相手の返球も見ながら確かめてみましょう。

  1. 同じ構えから下回転を10球出す
  2. 同じコースへ回転を抑えた球を10球出す
  3. 練習相手には同じ角度で返してもらう
  4. ネット、オーバー、返球成功を分けて記録する
  5. 差が見えなければ、回転を増やす前に接触音と着地点を動画で比べる

「ナックルなら必ず浮く」「下回転なら相手はツッツキしかできない」とは限りません。相手の技術や判断によって返球は変わるため、狙いは返球を決めつけることではなく、起こりやすかった結果を記録することです。

07短い球と長い球を打ち分ける

この記事では、相手が触れなければ相手コートで2回目のバウンドが見込める球を「短い球」、相手側のエンドライン近くまで届く球を「長い球」として練習します。まずは相手が打たずに見送って、どこで跳ねるかを確かめてみましょう。

短さはネットすれすれかどうかだけでは決まりません。自分側の第1バウンドと相手側の第1バウンドを見て、2回目がどこへ来たかを記録します。長い球は、台を越えるオーバーミスと、浅く入った球を分けます。

結果次の1回で変えること
毎回相手側で1回だけバウンドして台外へ出る打つ強さを一段下げ、同じ回転のままもう一度打つ
ネットミスが増えた高さだけを見直し、回転とコースは固定
短いが高く浮く高さと長さを同時に直さず、まず高さを10球確認
長短は出るがコースが散る半面を一つに限定して20球測定

083球目までを一つの練習にする

ラリーの流れを整理した黒板。サービス後の3球目までを一組で考える
ラリーの流れを整理した黒板。サービス後の3球目までを一組で考える

サービス単体が入るようになったら、サービス、相手のレシーブ、自分の次球を1組として練習します。相手の返球を決めつけず、最初は返球条件を一つに固定します。

この章は練習相手がいる日に行う発展メニューです。一人の日は無理に3球目まで再現せず、サービス後に基本姿勢へ戻るところまでを毎回撮影します。打球後に止まらず、次球へ動ける構えを作れているかを動画で確認してください。

サービス練習相手への依頼自分の3球目
バック側へ短い下回転バック側へ長くツッツキフォアかバックを決めて安全に入れる
バック側へ長い球クロスへ返球ブロックまたはドライブを1コースへ返す
回転を2種類から選ぶ無理に決めず台へ返す球質を見て、打つかつなぐかを選ぶ

10組終わったら、サービス成功数、レシーブが返った数、3球目が入った数を別々に数えます。合計得点だけでは、どこを直すべきか分からないからです。

094週間の練習計画

週数は目安です。同じ練習を何回か続けても構いません。自分のペースに合わせて、できるようになったことを確かめながら進めましょう。

週固定する課題次へ進む判断
1週目5つのルールを守って半面へ入れる動画または相手確認を含め、結果を記録できた
2週目同じ回転で短い球と長い球2回目のバウンド位置を説明できた
3週目同じ長さで回転を2種類相手の返球を種類別に記録できた
4週目サービスから3球目まで10組のどこで失敗したか分けられた

予定どおり進まなくても、回転の種類を増やす必要はありません。トスやボールの見え方、台に入るか、狙った長さになったかを一つずつ見直してみましょう。

10一人用20分メニューと記録欄

  1. 3分:ネットを張り、横から5球を試し撮りして画角を確認する
  2. 4分:正しい動作を優先して同じ半面へ20球出す
  3. 5分:回転を固定し、短い球と長い球を各10球出す
  4. 5分:同じ長さのまま、フォア側とバック側へ各10球出す
  5. 3分:動画を確認し、次回に変える1点だけを書く

練習相手がいる日は4番を「サービスから3球目まで10組」に置き換えます。一人の日と相手がいる日の記録を混ぜず、別の欄へ残すと比較しやすくなります。

記録は「感触が良かった」で終わらせず、日付、使用球、ラケット、狙い、20球の結果、次回の変更点を残します。ラバー交換日や使用球が変わった日も書けば、技術変更と用具変更を混同しにくくなります。

11試合前に確認すること

大会会場のスコアボード。練習したサービスを得点進行の中で確認する
大会会場のスコアボード。練習したサービスを得点進行の中で確認する
  • 大会要項と最新の競技規則を確認したか
  • 開いた手のひらでボールを静止させているか
  • 16cm以上、ほぼ垂直に投げ上げているか
  • トスから打球までボールを隠していないか
  • どのサービスから始め、返球後に何を優先するか決めたか
  • サービスミスと3球目の失敗を別々に振り返れるか

サーブの種類を急いで増やすより、安心して出せるサーブを一つずつ増やしていきましょう。動きを注意されたときは、どこを直せばよいか聞いて、次の練習で見直してみてください。

あわせて読みたい:基本技術5つ / 卓球のルール完全ガイド / 一人でできる卓球練習

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よくある質問

Q. 初心者はどのサーブから練習すればよいですか?

まず回転の強さより、開いた手のひらから16cm以上ほぼ垂直に投げ上げ、隠さずに相手コートへ入れる動作を優先します。20球のうち何球が正しく入ったかを記録できたら、下回転と回転を抑えたサーブの違い、次に長短を練習します。

Q. ショートサーブは、どのくらい短いサーブですか?

相手が打たずに見送ったとき、相手コートで2回目のバウンドができるくらいの短いサーブを目安に練習しましょう。ネットを低く越えただけでは短いとは限らないので、バウンドする場所も見てみてください。

Q. サーブ練習は一人でもできますか?

台を一人で使える時間があればできます。ネットを正しく張り、同じ狙いを20球打って、入った数、着地点、長くなった数を記録します。動画はトスやフリーハンドの動作を見直す補助になりますが、横からの撮影だけで相手から球が見えるかを判定することはできません。施設の撮影・個人利用・球の回収ルールを確認し、疑問のある動作は指導者などにも見てもらってください。

Q. 試合でサーブを注意されたらどうすればよいですか?

その場では審判の指示に従い、どの要件が不明確だったかを確認します。練習後に日本卓球協会の最新ルールと大会要項を読み直し、次回は横から動画を撮るなどしてトス、フリーハンド、ボールを隠していないかを確認します。

VERIFICATION

参考にした情報

日本卓球協会のルールを参考に、サーブの基本と一人練習の例を紹介しています。動画で分かりにくい動きは、コーチや審判経験者にも見てもらってください。

確認した情報源

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